『奇跡講座』の心理学的側面と「時間の短縮」
ケネス・ワプニック博士が次のように語ったことがありました:
以前、『奇跡講座』について私が述べていることに賛成できないという人と、手紙のやりとりをしたことがあります。しばらくのやりとりの後、彼は次のように納得しました。「なるほど、やっとわかりました。あなたは心理学者だから、心理学的な知識をこのコースの解釈に取り入れているのですね」と。私はそれに対して何も返答せず、そのやりとりはそこで終わりましたが、この人が理解していなかったことは、『奇跡講座』とはまさに心理学的なコースなのだという事実です。
私が心理学者だから『奇跡講座』を心理学的に解釈しているというわけではないのです。このコースは、もともと心理学的なコースなのです。このコースを書きとったヘレンも、それを助けたビルも、そして私も、みんな心理学の博士号をもつ心理学者だったということは、偶然ではないのです。
このように、心理学的な側面を理解しているかいないかによって、このコースは全く違うものに見えてしまいます。
そして、『奇跡講座』が霊性の教えとしてユニークだと言える所以は、この心理学的側面にあります。
自我の力動についての洞察に基づく「特別な関係」や、癒されることに対する無意識の抵抗の根強さとその理由などといった心理学的な理解により、このコースは、他のほとんどの教えが目を向けることのない意識の闇の部分に光を当てています。
そうした闇を直視することは、私たちにとって決して容易なことではありません。けれども、問題の核心へと直行することになるので、長期的に見れば、それが、幻想から目覚めるまでの「時間を短縮する」ことになると述べられているのです。
奇跡は何千年もかかったかもしれない学びに代わるものとなる。
与える者と受ける者の完全な対等性という、奇跡の根底を成す認識に
よって、それが為される。奇跡は時間を崩壊させ、その中の特定の
時間枠を取り除くことによって時間を短縮する。ただし、より大きな
時間の流れの中でそれを行うのである。(T-1.II.6:7-10)